1000年の歴史を持つ和歌山・熊野~那智の巡礼の道
日本文化の源流ともよぶべき関西だからこそ、本物の日本体験が実現します。普段足を踏み入れることが難しい「特別な空間」で「その道を極めた一流の方」に出会う、あなただけの特別な体験が楽しめます。
ここ和歌山では、1000年前の巡礼者の魂を受け継ぎ、聖なる地を訪れて心穏やかに過ごす2日間。神々が籠る世界遺産を訪れながら、石畳が続く熊野古道も歩き、自然崇拝が息づく熊野信仰の核心に触れてみてください。
Day1
新大阪駅
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<特急乗車>
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午前10:00
紀伊田辺駅
熊野本宮大社 <特別文化体験>
ユネスコ世界遺産「紀伊山地の霊場と参詣道」の構成遺産に登録されている古社を訪れることからツアーはスタート。特別案内で神々が籠る深山の霊場の魅力に迫ります。まずは境内にある「証誠殿(しょうじょうでん)」にてご神職に、特別参拝を行っていただきます。「証誠殿」とは家都御子大神(けつみこのおおみかみ)を祀る御社殿で、13世紀後半に国内で日本仏教の一宗派である時宗を広めた高僧・一遍上人が、ここで神託を得たことでも知られています。ご参拝後は、「証誠殿」の通常一般非公開である縁側の下の空間に腰掛けさせていただく貴重な機会を用意するほか、宮司から日本固有の宗教観や熊野が古来より「蘇りの地」と呼ばれてきた理由などについてお話をうかがいます。
くまのこ食堂
自家農園で無農薬栽培された、新鮮な農産物を用いたヘルシーな美食をお召し上がりください。地元の猟師が仕留めた鹿・猪のジビエメニューも多彩で、「熊野の恵み」を存分に堪能できます。伝統的な日本家屋を改装した贅沢な空間も魅力的です。
大斎原
昼食後は「熊野本宮大社」の旧社地・大斎原(おおゆのはら)へ。かつては大規模な境内が形成されていましたが、1889年の大洪水で社殿は流出、現在は高さ約34m、日本最大の大鳥居が立ち、その先には石積みの基壇、石祠などがひっそりと佇んでいます。神が舞い降りたという言い伝えが残るスポットは、日中でも静寂に包まれており、大地の力がみなぎる神秘的な雰囲気に満ちあふれています。
熊野川舟下り
大斎原を後にし、貸切舟にて熊野川を下り熊野速玉大社を目指します。道の駅「瀞峡街道 熊野川」から乗船し、熊野速玉大社近くの権現河原まで約90分間、全長およそ16kmの川下りを楽しみます。舟には経験豊富な船頭と語り部が同乗し、雄大な景色が楽しめるだけでなく、熊野の歴史、語り継がれる物語を聞かせてくれます。絶景ポイントでは語り部による篠笛の演奏もあります。
熊野速玉大社、神倉神社
縁結び・夫婦円満の願いを叶える霊験あらたかな「熊野速玉大社」が続いての訪問場所。熊野速玉大神と熊野夫須美大神(くまのふすみのおおかみ)という夫婦神に手を合わせて、正式参拝を済ませたら、数百年もの間その形を変えることのない「熊野牛王宝印」の貴重な護符を分けていただきましょう。同社を後にして、南へ約1kmの場所にある「神倉神社」にも立ち寄ります。こちらは麓から538段の石段を登った崖の上に社殿を構えており、素晴らしい眺望が見事な由緒ある神社です。
熊野別邸 中の島
透き通るように美しい水質を誇る勝浦湾に浮かぶ島内に立つホテルにチェックイン。島までは最寄りの港から専用船でアプローチする演出が旅行者らに評判です。客室は全室露天風呂付きで、和モダンなデザインが印象的。ナチュラルな家具とアースカラーで統一された温もりのあるインテリアでゆったりとくつろげます。夕食は、目の前の海で獲れた生マグロや鮑、さらにご当地の名物である熊野和牛、紀州南高梅などを盛り込んだ会席料理を提供します(料理の写真はイメージです。宿泊プランや季節により内容が異なります)。
Day2
勝浦漁港
早朝に起床して、生まぐろ水揚げ量日本一(はえ縄漁法)を誇る「勝浦漁港」に向かい、競り(入札方式)の様子を見学します。こちらでは朝7時ごろから市場が活気づき、入札形式での取引が始まります。クレーンで運び入れられた生まぐろを仲買人が目利きし、入札札に金額を書いて一発勝負で入札していく独特なシーンは見応え十分。見学後はホテルで朝食をいただき、チェックアウトまではラウンジで過ごしたり、山上遊歩道を散策したりと、思い思いの時間をお過ごしください。
補陀洛山寺
熊野の社寺を曼荼羅風に描いた「那智参詣曼荼羅図」。この絵図に込められた生死をめぐる旅の追体験を、ガイドの軽快な語りとともに説き明かしていきます。絵図を見ながら説明を聞いていると、次第に自分が聖地を巡礼しているかのような不思議な気分に。語りの中ではツアー2日目の訪問地もいくつか登場します。
大門坂(熊野古道)
初日に訪れた熊野古道とはルートが異なる「大門坂」に出向き、聖地「那智山」まで約35分間のウォーキングをお楽しみください。苔むした石段と樹齢800年もの杉林に覆われ、往時の熊野詣での雰囲気を残した道中には、先ほどの「那智参詣曼荼羅図」に描かれていた鳥居や橋の姿も見つけることができます。
熊野那智大社
そば処で昼食を終えてからのプログラムは、落差133mの「那智滝」を御神体とする「熊野那智大社」での特別体験です。朱に彩られた優美な社殿で行われる正式参拝の後は、境内や宝物館に立ち寄ります。亡くなった先祖が宿るとされてきた、いにしえの地は那智原始林に囲まれた熊野信仰の原点。ここに立って自然崇拝の宗教観を知るとともに、現世の安寧と極楽浄土を願いましょう。
那智山⻘岸渡寺
「熊野那智大社」に隣接する寺院もご参拝。本堂での祈願とともに、ガイドから熊野那智大社との関係などを分かりやすくご説明します。
那智の滝
原始林を切り裂くような勢いのある水流を誇る名爆。さらに銚子口の幅13m、滝壺の深さは10m以上というスケールの大きさも迫力満点です。熊野信仰の象徴に手を合わせるだけでなく、延命⻑寿の水として尊ばれている御滝の水を実際に口にしてみましょう。
熊野妙法山 阿彌陀寺
海抜749mの山頂に境内が形成され、熊野灘の海景色が一望できる古刹。古来より、亡き魂が必ず立ち寄る黄泉の国への入口として信仰を集めていて、開基した1000年前の姿を今に残しています。現世の安穏と先祖の菩提のために、生前に一度は突いておきたい「ひとつ鐘」という釣鐘があることでも有名です。
色川地区
最寄り駅へ向かう道中には、ツアー最後の訪問地「色川地区」へ立ち寄ります。自然に恵まれた集落は山の斜面に茶畑や棚田が広がっていて、その美しさはまさに昔ながらの日本の原風景です。
紀伊勝浦駅
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<特急乗車>
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午後10:06
新大阪駅
<本ツアーについて>
2015年に国連で採択された「持続可能な開発目標(SDGs)」の達成の一環として、本ツアーを企画いたしました。日本文化の源流ともよぶべき関西の伝統文化資源を次世代に継承していくために、皆さまにお支払いいただく本ツアーの旅行代金の一部は、有形・無形の文化財の維持や伝承に役立てられます。ぜひ文化観光の好循環サイクルを目指す本ツアーにご賛同いただければ幸いです。
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