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Premium関西 編集部

人々の心を癒やす大自然に囲まれた和歌山県。紀伊半島にある「熊野三山」を目指す「熊野古道」は、道自体がユネスコ世界遺産にも登録されています。熊野三山の1つ「熊野速玉大社」や熊野発祥の郷土料理、季節の移ろいを感じながら入浴できる露天風呂など、“わざわざ訪れたい”自然あふれるスポットが満載。身も心も癒やされる旅で、非日常のひとときを過ごしませんか。

心癒やされるパワースポット 自然の息吹を感じて

「熊野速玉大社(くまのはやたまたいしゃ)」は、熊野三山の1つとして全国に祀る数千社の「熊野神社」の総本宮です。参拝者を導く鮮やかな朱色の鳥居をくぐると、街の喧騒を忘れられる贅沢な空間が広がります。自然との調和が保たれた社殿が集まるエリアに入ると、左右対称の拝殿から神々しい雰囲気が。独特な世界観でのんびりとした時間を過ごせます。境内には、鎌倉時代初期の歌人・藤原定家の句にも登場する、樹齢1,000年のご神木・梛(なぎ)の大樹がそびえています。古来から道中安全を祈り、梛の葉を懐中に納めてお参りすることが習わしとされています。また、この葉は裂くことが難しいため、縁結びのご利益があるといわれています。昔は女性が意中の男性と縁が切れないよう鏡の裏に葉を入れていたとか。「なぎ守り」(600円)は、熊野速玉大社の人気お守りです。

色鮮やかな朱色と豊かな自然とのコントラストが美しい境内。

色鮮やかな朱色と豊かな自然とのコントラストが美しい境内。

神域の境界線を示す「しめ縄」に力強い貫禄を感じる拝殿。

神域の境界線を示す「しめ縄」に力強い貫禄を感じる拝殿。

境内にある樹齢1,000年の梛の木。

境内にある樹齢1,000年の梛の木。

<DATA>
施設名称:熊野速玉大社
住所:和歌山県新宮市新宮1
参拝時間:8:00~17:00(授与所)
電話番号:0735-22-2533
アクセス:「わたらせ温泉」から車で約45分、「権現前」バス停から約3分
公式サイト:https://kumanohayatama.jp/

熊野発祥の郷土料理 伝統の味わいにほっこり

熊野古道高菜の漬物でおにぎりを巻いた和歌山の郷土料理「めはり寿司」。食べるときに口と一緒に目も大きく張る様子から、“目を張る寿司”と言われたことが由来だそう。数百年前から新宮市を中心とする熊野地方で、山仕事や農作業のお弁当として伝わりました。漬物とご飯が一体となり、形くずれしないところから、腰弁当として重宝されています。もともと家庭料理だっためはり寿司を、県外の観光客にも味わってほしいと初めて商品化したのが、1962年創業の専門店「総本家めはりや」。おにぎりの中に醤油ベースのタレであえた高菜の茎を入れ、親しみやすい味を追求。にぎりこぶし大の食べやすいサイズに変えるなど、創意工夫を重ねた一品です。同店では、作り置きせず注文を受けてから1つずつ握って提供。素材にもこだわり、高菜、米、醤油は極力地元のものを使用しています。握りたての温かいご飯はタレがなじみやすく、より一層深い味わいが楽しめます。

「めはり寿司」を意識した半円状の外観。熊野川沿いにある熊野速玉大社の近くで営業。

「めはり寿司」を意識した半円状の外観。熊野川沿いにある熊野速玉大社の近くで営業。

めはり寿司に適したサイズの葉っぱを1枚ずつ収穫。

めはり寿司に適したサイズの葉っぱを1枚ずつ収穫。

高菜の茎の代わりにエビ天を入れた『めはり天むす』も人気。

高菜の茎の代わりにエビ天を入れた『めはり天むす』も人気。

<DATA>
施設名称:総本家 めはりや
住所:〒647-0006 和歌山県新宮市薬師町5−6
営業時間:11:00〜22:00(最終入店21:00)
定休日:水曜
予算:昼1,000円〜、夜2,500円〜
支払い方法:現金、AMEX、Diners、JCB、MasterCard、Visa
電話:0735-21-1238
アクセス:JR紀勢本線新宮駅から徒歩12分、那智勝浦新宮道路「新宮南IC」から約10分
公式サイト:http://www.mehariya.co.jp/

自然の中で楽しむ現代建築とアートとの交流

「熊野古道なかへち美術館」は、国際的に評価されている建築家ユニット「妹島和世+西沢立衛/SANAA」が最初に手がけた美術館。“美術作品を新しい空間で見せ、アートを通じた交流の場を生み出す”という構想のもと設計されました。展示室では、地元ゆかりの日本画家・野長瀬晩花(のながせばんか)や、南画家の渡瀬凌雲(わたせりょううん)を中心とした画家の作品や資料などを展示するほか、熊野に関係する現代作家の紹介にも力を入れています。展示室周囲の回廊やロビーは全面ガラス張りで、中辺路の美しい景色を絵のように眺めることができます。春になると、美術館の近くにある樹齢290年の枝垂れ桜が咲き誇ります。また、周辺には「熊野九十九王子(くまのくじゅうくおうじ)」と呼ばれる社の1つ「近露(ちかつゆ)王子」などもあるので散策にもおすすめです。

自然あふれる山間に佇む「熊野古道なかへち美術館」。現代建築が印象的な外観。

自然あふれる山間に佇む「熊野古道なかへち美術館」。現代建築が印象的な外観。

ガラス張りのエントランス。

ガラス張りのエントランス。

季節の移ろいを感じながら休憩できる交流スペース。

季節の移ろいを感じながら休憩できる交流スペース。

<DATA>
施設名称:熊野古道なかへち美術館
開館時間:10:00~17:00(入館は16:30まで)
住所:和歌山県田辺市中辺路町近露891
電話番号:0739-65-0390
休館日:月曜(祝日、振替休日の場合は翌日)、祝日の翌日(土・日曜を除く)、展示替えのため臨時休館あり
料金:260円(18歳未満無料) ※特別展は別途料金
問い合わせ:田辺市立美術館分館 熊野古道なかへち美術館
公式サイト:http://www.city.tanabe.lg.jp/nakahechibijutsukan/
アクセス:
・龍神バスで「JR紀伊田辺駅」から「本宮大社前」行に乗車、「なかへち美術館」で下車。
・明光バス「快速熊野古道号」に乗車、「南紀白浜空港」・「JR紀伊田辺駅」・「JR新宮駅」から「なかへち美術館」下車。

渓流沿いの露天風呂で 時間を忘れてのんびりと

熊野古道を散策した後、一度は訪れたい「わたらせ温泉」。山々に囲われた露天風呂が自慢で、春の新緑や夏の星空、秋の紅葉、冬の湯けむりと、四季折々の風情を感じながら温泉を楽しむことができます。また、夜の露天風呂に浸かって眺める“天然のプラネタリウム”は格別。この贅沢な時間は渓谷にある温泉の醍醐味です。かけ流しの天然温泉は、無色透明のナトリウム炭酸水素塩泉(重曹泉)で、皮膚病やリウマチ、神経痛、胃腸病などを癒やす効果があるといわれています。また、湯上りは肌がすべすべになる「美人湯」としても名高い良質の温泉です。大露天風呂のほか、家族専用の貸し切り露天風呂など、さまざまな湯船を用意。雄大な景観と自然の風に身をゆだね、心行くまで温泉を満喫できます。館内には軽食が楽しめる食堂やお土産処もあり、日帰りでも楽しめます。熊野観光の途中に気軽に立ち寄ってみては。

わたらせ温泉自慢の大露天風呂。

わたらせ温泉自慢の大露天風呂。

和歌山の名産がそろう「お土産処」。奥には「露天風呂食堂」が。

和歌山の名産がそろう「お土産処」。奥には「露天風呂食堂」が。

溪谷に佇む日帰り温泉。天然温泉と豊かな自然の恵みを感じて。

溪谷に佇む日帰り温泉。天然温泉と豊かな自然の恵みを感じて。

<DATA>
施設名称:渡瀬温泉 けやきの杜 わたらせ温泉
住所:〒647-1733和歌山県田辺市本宮町渡瀬45-1
営業時間:大露天風呂6:00~22:00(最終入館21時30分)、家族専用貸切露天風呂8:00~19:00
定休日:年中無休
料金:(大露天風呂)大人900円、小人450円、(家族専用貸切露天風呂)大人1,600円、小人800円
支払い方法:現金、MasterCard、Visa、電子マネー
電話番号:0735-42-1185
アクセス:JR紀勢本線「新宮駅」からバスで約1時間、バス停「渡瀬温泉」から徒歩約3
分、阪和自動車道・上富田ICから約70分
公式サイト:https://www.watarase-onsen.jp/index.php

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