2006年に重要伝統的建築物群保存地区に選ばれた宇陀市松山地区。平屋建ての町家をはじめ、酒蔵や醤油蔵など約200軒の風情ある建物が立ち並びます。その中のひとつ「手打そば&グリル まほろば」は、築100年の写真館をリノベーションした落ち着きのある店内で、つなぎを一切使わない細打ちそばを提供。また初心者から本格的にそばを打ちたい方まで体験できるそば打ち教室も開催しています。食べて、体験して、そばの魅力を存分に体感してみませんか?
風情ある町並みを残す宇陀市松山地区のそば屋さん
宇陀市松山地区は、戦国時代に宇陀松山城(秋山城)の城下町として栄え、今も豊臣家の大名が整備した町割りを骨格とする風情ある町並みが残されています。江戸時代には奈良と伊勢をつなぐ要衝として「宇陀千軒」、「松山千軒」と呼ばれ、多くの人が行き交い、活気であふれていたそうです。現在の町家は江戸後期から昭和初期にかけて建てられたものが多く、町並み保存地区には約200もの趣のある建物が軒を連ねています。そんな宇陀市松山地区の元写真館を改装し2017年にこの地にオープンしたのが、「手打そば&グリル まほろば」。爽やかな食感と香りを味わえる細打ちそばを目当てに足を運ぶお客様が絶えない人気店です。
風味と香りが口の中に広がる細切りそば
気候や具材などにより風味に影響を与える繊細なそば。「手打そば&グリル まほろば」の店主・永井さんは、そば粉を厳選、毎日手打ちして一番いい状態のそばを提供しています。同店のそばは、つなぎを一切使わず、そば粉だけで打った細打ちそば。一口すすれば、そばの風味と芳醇な香りが口にふわっと広がります。細麺のためのど越しも抜群。そんなそばが満喫できるメニューは、ざる蕎麦、とろろそば、角煮そば、まほろば膳ほか。なかでも人気のメニューが角煮そば。無添加にこだわり、じっくりコトコト煮込んだ角煮と細打ちそばがベストマッチし、口の中に幸せを運びます。訪れた際は是非味わっていただきたいメニューです。※混雑時は限定メニューの場合がございます。
懐かしさを呼び起こす築100年の町家空間
風情ある雰囲気を残す店内では、看板ネコのトラちゃんとフクちゃんが出迎えてくれます。築100年の元写真館だけあり、店内は見どころがいっぱい。階段タンス、贅沢な中庭、井戸、立派な蔵など、思わずカメラを構えてしまう場所が残っており、「おじいさんの家がこんな感じだった」と懐かしがるお客様も多いといいます。さらに、今ではそば屋さんならではの撮影スポットも。そば打ち道具、石臼など、町家空間でそばの道具を撮影するのも一興です。
そばを打つことでさらにそばが好きになる
ある山村にそば打ちの講師として招かれたことをきっかけに、店舗でもそば打ち教室をスタート。そばの魅力にちょっとだけ触れてみたいという初心者の方から、本格的にそば打ちを学びたいという方まで、経験や希望に応じて開催されています。訪れる人は若い人から年配のご夫婦までさまざま。体験後も毎週自宅でそばを打ち、画像を送ってくれる方もいるのだとか。そば打ちの魅力を伝えることに重きをおきつつ、体験する方の反応やひたむきにそば打ちにチャレンジする姿勢に刺激を受け、より一層そば打ちに励むという、好循環を生み出しています。
人びとの温かさに包まれた松山地区をぶらりと散策
そばの風味と香りを味わい、そば打ち体験するだけでも充分ですが、観光スポットの多い宇陀市松山地区をぶらりと歩くのもお忘れなく。国の史跡である松山西口関門をはじめ、現存する日本最古の民間の薬草園や吉野葛の老舗など見どころ満載です。「少し足をのばせば、又兵衛桜や室生寺など名だたる観光スポットもありますが、宇陀の最大の魅力は人びとの温かさです」と「手打そば&グリル まほろば」の店主・永井さんは語ります。そばを満喫し、宇陀の人びとの温かさにふれあう旅に出かけましょう。
基本情報
- 施設名称
- 手打そば&グリル まほろば
- 住所
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〒633-2162
奈良県宇陀市大宇陀出新1809-1 - 営業時間
- 11:00〜17:00
- 定休日
- 木曜
- 予算
- 2000円
- 支払い方法
- 現金のみ
- 電話
- 0745-97-9855
- アクセス
- 近鉄大阪線榛原駅から奈良交通バス大宇陀行で約20分、「大宇陀」下車、徒歩2分
- 公式サイト
- 公式サイト
- 備考
- 小さいお子様(〜10歳まで)の入店は不可。