岐阜県の白川郷、宮崎県の椎葉村とともに日本三大秘境に数えられる、徳島県の祖谷渓。深く切り込んだV字の谷が続く自然豊かな山里は、平家の落人伝説も残る、まさに秘境です。また、そこに湧く祖谷温泉は、北海道のニセコ薬師温泉、青森県の谷地温泉と並んで日本三大秘湯にも数えられています。聞けば旅情を掻き立てられる、「秘境」「秘湯」のフレーズ。それが日本三大の一つとなれば、これはもう訪ねてみるしかありません。日本屈指の秘境と秘湯を、界隈でも人気と話題沸騰の宿で堪能しましょう。
祖谷渓で最も奥深い場所に佇む、秘境の一軒宿
祖谷渓で温泉が湧出してから5年後の、1972年にオープンした「和の宿 ホテル祖谷温泉(なのやど ほてるいやおんせん)」。渓谷一帯のなかでも、深い場所に建っています。ここには、ケーブルカーで降りていく谷底の露天風呂、祖谷渓の絶景を見晴らす展望大浴場、上品な和の設えでシックにまとめられた館内や客室、季節感あふれる旬食材の郷土料理など、秘境の地へわざわざ足を運ぶ価値が満載。半世紀にわたって歴史を重ねる老舗の風格と、展望大浴場のリニューアルや展望テラスの新設など新しい魅力で、旅人を温かく迎え入れてくれます。
同じ部屋は二つとない、極上のプライベート空間
「和敬静寂」というコンセプトで、温泉宿らしい和の様式をベースに洋のモダンなエッセンスを融合させた客室は、全20室。それぞれに室礼や趣の異なる、素敵なお部屋が用意されています。「雲の上スイート 玉響」は、露天風呂・足湯付きの特別室。部屋に居ながら、目の前に広がる渓谷美を眺めて贅沢な湯浴みを楽しめる、贅沢なプライベート空間です。そのほか、露天風呂付きの「相生」「ふたりじめ」、展望風呂付きの「小夜終」「花伝」、月見台付きの「月雫」など、趣向を凝らした客室が揃っています。予算やシーンに合わせて、お気に入りの一部屋を見つけて楽しみましょう。
専用ケーブルカーで谷底の露天風呂へ!
「和の宿 ホテル祖谷温泉」の多彩な魅力のなかでも一番の特徴といえるのが、ケーブルカーでアクセスする露天風呂。ホテルから祖谷渓の谷底にある露天風呂まで、高低差170m、傾斜角42°の断崖を、専用のケーブルカーで約5分かけてゆっくりと下っていきます。谷底に湧き出す露天風呂というロケーションだけでも充分魅力的なのに、ケーブルカーに乗って行くとなるとわくわく度は最高潮! 到着するまでの間、目の前に広がる雄大で美しい祖谷渓の絶景が、さらに旅の気分を盛り上げてくれます。これこそ、まさに秘境&秘湯!
大自然の中での湯浴み体験で、身も心もリフレッシュ
ケーブルカーに乗ってたどり着く、四国では珍しい自噴する源泉掛け流しの露天風呂。泉質はアルカリ性単純硫黄温泉で、湯の感触はぬめりがあり、まったりとしています。これは、アルカリ成分が多い温泉の特徴で、古い角質を柔らかくし、優しく除去してくれるのだとか。また、38.3℃の源泉が湯船で体温に近い温度になって、“不感温浴”が楽しめます。谷底の川沿いにこんこんと湧く、源泉掛け流しのぬる湯にゆっくりと浸かりながら身も心も開放する…。そんな大自然の中での温泉体験は、絶大な癒しとリフレッシュ効果をもたらしてくれることでしょう。
秘境でいただく滋味あふれる料理の数々
秘境と秘湯の次は、じっくりと美食も楽しみましょう。ホテルの料理コンセプトは、“滋食キュイジーヌ 祖谷和食”。豊かな自然の中で育まれた旬の食材を、華美になり過ぎない本来の味が活きた料理として提供してくれます。山の息吹を感じる山菜、源平いもや肉厚のしいたけなどの地物野菜、滋味あふれるジビエといった祖谷の素朴な恵みから、徳島県が誇るブランド食材の“阿波牛”や“すだち鮎”まで、食材のラインナップは秘境の一軒宿とは思えないほど多彩。豊富に揃う会席メニューで、ご当地ならではの味を堪能できます。ワインや地酒と合わせれば、より豊かな時間を過ごせそうです。
新しい施設の登場で、さらに魅力がアップ!
オープン50周年を控えた2021年3月には、2つの新しい施設が登場しました。まず一つめは、リニューアルで生まれ変わった展望大浴場「雲遊天空の-そらのゆ-SORA NO YU」。壁一面に大きく取られた窓の向こうには祖谷渓の絶景が広がり、湯船の水面と相まって絵画のように美しい光景が創り出されています。そして2つめは、ケーブルカー乗り場横の「雲の上テラス」。祖谷渓に突き出すように新設された展望テラスは、祖谷渓を一望する絶好の撮影スポットとなっています。さらに魅力が高まった秘境の一軒宿。これからも、ますます目が離せそうにありません。