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明治・大正の意匠を多く残す甚風呂
江戸後期から昭和60年まで営業の公衆浴場です。湯浅の町並の特徴である小路の辻に立地し、個性的なデザインの塀を構えた浴場と経営者の住まいであった主屋で構成されています。正式な名称は「戎湯(えびすゆ」でしたが経営者(須井甚蔵)の名前から「甚風呂(じんぶろ)」と呼ばれ、長年にわたり地域住民の憩いの場として親しまれてきました。廃業から10年以上が過ぎ、主がいなくなった甚風呂は平成13年に町の財産となりその歴史が受け継がれました。平成19年から2年かけた修理工事を経て平成21年から銭湯跡民俗資料館として公開しています。切妻造平入、本瓦葺きで比較的建ちの高い二階の主屋には手摺状の格子やトオリニワ上部の吹抜け、天窓、井戸を構えた中庭など、伝統的な意匠が数多く残され、往時の生活様式をよく伝えています。一歩入れば、タイムスリップしたような、のんびりとした時代の面影が見え隠れする懐かしい空間です。
甚風呂 外観
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