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近江日野商人の古き良き暮らしに触れるくつろぎどころ
山中正吉家は、天保初年(1830年頃)から今の静岡県富士宮市で酒造業を営んだ日野商人です。当館は、日野商人の代表的な本宅建築「旧山中正吉家住宅」として、平成27年3月に日野町有形文化財に指定され、翌4月に開館しました。敷地面積約2,000㎡、建築面積約1,300㎡に及び、主屋、座敷棟、洋間棟、新座敷棟、浴室棟の約700㎡を公開しています。
その歴史は、初代正吉が幕末期の万延元年(1860)に仁正寺藩主の市橋家から土地を拝領し、主屋を建てたことから始まり、幾度かの増・改築を経て、昭和初年に現在の形になったといわれています。
日常生活の場であった主屋は、この地方の農家住宅の典型である四つ住まい(田の字型の部屋割りで仕切戸を外すと大広間)で、土間には大釜付の五口くど(かまど)を備えています。接客場の座敷は、釘隠などの意匠に凝りながらも素朴な仕上げとなっています。大正時代末には洋室棟が、大正時代末から昭和時代初め頃には客人をもてなすために広い庭を伴う数奇屋風書院造の新座敷棟が新築され、後にシャワーやステンドグラスの窓を備えた浴室が造られました。質素倹約に努め、増・改築を重ねた建物からは、日野商人の暮らしぶりを感じることができます。
当館は、約150年、5代にわたる暮しの場、とりわけ大正から昭和の面影が残る中で、日野の歴史や文化のかおりを感じ、おくつろぎいただくとともに、学びの場、研修及び交流の場としてご利用いただくことができます。日野の歴史に触れる場、探訪の窓口として、日野祭をはじめとする祭礼行事、自然、観光名所を映像で楽しめるシアタールームや貴重な史資料の展示コーナーを用意しています。
また、食体験として、日野の暮らしの中で受け継がれてきた伝統料理を、特別なお客様を迎える座敷で庭を眺めながらお召し上がりいただけます。地産地消・手作りにこだわった四季折々の逸品料理をご堪能ください。
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