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皆さん、突然ですが「プルースト現象」ってご存じですか?プルースト現象とは、特定の香りや味が、それに関連する過去の記憶や感情を蘇らせる現象のことを言います。香りや味は、特に記憶や感情と密接に結びついているんです。今回は、そんなプルースト現象が起こりそうな「食」と「香り」のテーマで、「淡路島の食と香り」にまつわるスポットをご紹介します。スポット紹介に入る前に、なぜ淡路島の「香り」なの?と感じている方のために簡単に説明しますね。
淡路島の食と香り イメージ写真
淡路島は、新鮮で旬な食材が豊富であることはイメージ湧く方もいらっしゃると思いますが、淡路島=香り?と疑問に感じた方は多いのではないでしょうか?
実は、淡路島は香りの起源発祥の地なんです!淡路島の地場産業の中で、生産高日本一を誇るものとして「線香」があります。淡路島の線香づくりは、淡路市江井において、1850年頃に始まりました。今日に至るまで170年以上もの歴史があります。なぜ、これほどまでに地域に根ざした産業になったのか、主な理由は以下のとおりです。
1 気候が適していたこと
2 原材料の輸入や、製品の輸送に便利であったこと
3 冬場の季節風が強く、船が港を出ることが困難であるなか、地域で年中安定した仕事を得る必要があったため
4 漁閑期の副業として、船乗りや漁師、農家など労働力が豊富であったこと
これらの要因が、線香製造の拡大に大きく貢献しました。
本日は、そんな淡路島が誇る線香の歴史を感じていただけるスポットなどをご紹介します!
ちなみに、近畿経済産業局 地域ブランド展開支援室では、「淡路島の食と香り」を関西の12の地域ブランドの1つに選定しております!
近畿経済産業局 地域ブランド展開支援室 支援モデル一覧
12ブランドPR動画:https://www.youtube.com/watch?v=8S7P9YmLYBw
淡路島の香りにまつわるスポットを2つ、最後には淡路島での旅を満喫していただくために、現地の新鮮な食材が味わえるスポットをご紹介します!
1つ目のスポットは、日本で最初に香木(沈香木)が伝来したと伝わる「枯木神社」です。この神社の特徴は、御神体が香木であること。
以下、言い伝えが含まれる箇所もありますが、西暦595年(推古天皇※1の時代)に、淡路島に両腕で抱えるのもやっとなほど太い流木が流れ着きました。島民がこれを香木だとは知らず、薪に混ぜて釜戸で火をつけると、その煙は素晴らしく良い香りを辺り一面に漂わせました。(新編日本古典文学全集日本書紀(小学館)を参照※²)
この漂着した両腕で抱えるのもやっとなほど太い香木を、聖徳太子(※3)に献上したところ、非常に喜ばれ、この木を使って観音像を作り寺に奉納したとの言い伝えが残っています。(※2)
このような歴史等を経て、日本で最初に香木(沈香木)が伝来した淡路島の一宮地区は、現在では線香とお香が地場産業となりました。また、冒頭でも言いましたが、線香とお香の生産量日本一を誇るのが淡路島です。
枯木神社のある一宮地区は、淡路島で線香とお香の発祥地となっています。
アクセスは、淡路市生活観光バス路線「枯木」バス停から徒歩約3分。車の場合は、北淡インターチェンジから車で約7分。北淡インターチェンジの出口を右折し、国道28号線を進み、海岸沿いを約5分走ると右手に小さい鳥居と社が見えてくれば到着です。
なお、この枯木神社、神社の裏側も必見です!
枯木神社の裏側は、すぐ海になっていて雄大な瀬戸内海が広がっています。素晴らしい水平線が臨めますので、是非天気が良い日に行ってみてください!もう1つ、枯木神社はパワースポットとしてもお勧めであり、その所以が神社裏側にある「子宝石」なる石です。古くから、枯木神社の夏祭りに潮浴びをすると子宝に恵まれると伝えられているそうです。枯木神社に行かれた際には、神社の裏側までたっぷり魅力が詰まっていますので、是非お見逃し無く!
・淡路島オリーブ収穫体験: https://www.the-kansai-guide.com/ja/directory/item/21852/
・淡路島たまねぎをまるごと使用した世界に一つのオリジナル缶詰作り: https://www.the-kansai-guide.com/ja/directory/item/21848/、https://www.the-kansai-guide.com/ja/directory/item/21790/
続いてのスポットは、アパレルのギャラリー&ショップやカフェ、コワーキングスペース等を含む複合施設として新たにOPENした「ei-to(エイト)」。下の写真を見てください。どこか懐かしい気持ちになりませんか?
実はこの「ei-to(エイト)」は、淡路島で廃校となっていた旧江井小学校をリノベーションして生まれ変わった施設です!
「ei-to(エイト)」HP
ei-to(エイト)外観(旧江井小学校)
この「旧江井小学校」は、たくさんの子どもたちが、こころとからだを育んだ地です。
そんな、かつての学びの地に、先人たちが培った知恵や工夫を生かし、未来へ繋ぐため、何かをつかもうとした人たちが集まりました。一度幕を閉じたこの地が、江井とともにまた新たな時を刻みはじめています!
「ei-to(エイト)」の中には、アパレルのギャラリー&ショップやカフェ以外に「江井博物館ei museum」というものがあります。線香の町として栄えた港町江井、海の辺りの線香工場や船での出荷の様子、また別室には島内の線香製造事業者が製造した線香が展示されており、その香りを嗅ぐこともできます。
江井博物館(ei museum)模型イメージ 廃材で作られたオオカミ
島内の線香製造事業者が製造した線香の展示
170年以上もの歴史を誇る淡路島の線香づくり。170年経っても発展し続けていることには理由があります。「ei-to(エイト)」に行くと、その理由が少しわかるかもしれません。
昔は小学校だった懐かしい環境だからこそ、自分の子どもの頃を思い出す素敵な時間になるかもしれませんし、線香の文化や歴史に触れることで、大人になっても新たな発見や学びが得られるきっと素敵な経験になるはずです!!
是非、「ei-to(エイト)」に訪れた際には海からの風を感じられるカフェにも立ち寄り、スペシャルな一杯を味わいながら、懐かしい空間で新しい発見も十分に味わってください!
最後のスポットは、垂水ICから高速道路利用で約20分、高速バスの場合は淡路IC下車、タクシーで約5分のところにある「道の駅あわじ」。こちらは、淡路島の旬の食材が味わえる貴重なスポットです!また、兵庫県神戸市の舞子と淡路市岩屋を結ぶ吊り橋である全長3,911mの明石海峡大橋の雄大な姿も見渡すことができる絶景スポットでもあります!
道の駅あわじHP
道の駅あわじから明石海峡大橋の景色
道の駅あわじイメージ
「道の駅あわじ」には、淡路島の新鮮な鮮魚を使い、通常メニューだけでなく期間限定メニューも提供されている海鮮丼屋やテラス席で明石海峡大橋を眺めながら豪華海鮮丼に舌鼓を打てるレストラン、地元の漁師さんや道の駅あわじのスタッフが足繁く通う大衆食堂などがあります。
淡路島の生しらすが味わえるスポットはこちらをご覧下さい。
4月~11月の期間限定メニュー:生しらす丼(1,000円(税込)
また、淡路牛と淡路島産の甘い玉ねぎがたっぷり入った淡路牛バーガーなどを提供しているバーガー店があります。このオリジナルバーガーは、焼きにこだわっており、肉汁がたっぷりあふれる絶品バーガーを頬張れば思わず笑顔になってしまいます!
淡路牛を使ったバーガーと淡路ビール
現地で堪能するグルメ以外にも、道の駅あわじでしか購入出来ないお土産も多数あります!
なんと!道の駅あわじの商品は、6割以上がオリジナル商品なんです!
その中でも、有名なのが淡路島玉ねぎ。今から130年程前に淡路島で栽培が始まった玉ねぎですが、瀬戸内海に位置する淡路島は、年間を通して比較的温暖な気候で日照時間も長いことから玉ねぎ栽培には最適な環境です。お土産店には、常時数種類の玉ねぎが販売されています。その他にも、淡路島玉ねぎを使った玉ねぎポン酢や玉ねぎスープなども販売されていたり、季節の鮮魚や淡路島産の海産物で作った干物も取り揃えられています。
買いたい物はたくさんあるけど、現地でお土産を買ったら荷物が増えてしまって移動が大変だという経験ないですか?そんなあなたのために、オンラインショップもあります!
鮮魚セットや玉ねぎスープなどの商品が販売されておりますので、旅アトでの購入も可能ですし、現地にすぐに行けないけどリピート購入したい方にとっても嬉しいですよね!是非、淡路島のグルメを旅ナカ・旅アト両方でお楽しみください!
以上、記憶や感情が蘇る!「淡路島の食と香り」にまつわるスポット3選でした!
淡路島の素敵な旅の思い出に線香を購入すれば、淡路島での素敵な旅の思い出が香りとともに蘇ってきそうですね!
各スポットへの所要時間
・淡路島観光協会: https://www.awajishima-kanko.jp/
・兵庫県線香協同組合:https://awaji-kohshi.biz/shop/
・近畿経済産業局 地域ブランド展開支援室HPリンク:https://www.kansai.meti.go.jp/tiikibrand.html
・近畿経済産業局地域ブランド展開支援室 Instagram:https://www.instagram.com/kinki_12brand?igsh=MTBlYTlhbTg5dTUwaw%3D%3D&utm_source=qr
・近畿経済産業局 地域ブランド展開支援室
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