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歴史的な背景や全体のスケールを感じるのも城の醍醐味。構造物、石垣、庭など、さまざまな要素に注目ポイントを絞って、城めぐりをするのも楽しみ方の一つです。ここでは、「国宝・重要文化財・名勝庭園を訪ねて“本物”の良さに触れる」お城巡りをご紹介します。戦災などで失われた城も全国に多いなか、関西には築城当時から残されている建物や庭、障壁画といった価値ある文化財が多く残っています。築城から現代までの時を刻んできた城の息吹をぜひ感じてみてください。
二の丸御殿は現存する唯一の徳川将軍家の御殿として、国宝に指定されています。ほかにも1626年の後水尾天皇の行幸時に整備された唐門や東南隅櫓、東大手門など20棟以上が国の重要文化財。また、2024年に公開が再開された本丸御殿は旧桂宮御殿を明治になってから移築したものですが、これも重要文化財です。さらに狩野派の筆によるとされる1000面を超える二の丸御殿の障壁画も重要文化財に指定されており、現物は展示収蔵館に保管されています。小堀遠州の作と伝わる二之丸庭園も、国の特別名勝です。
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美しくそびえる天守は大小の天守が連なる「連立式天守」。1609年に完成したもので、大天守、乾小天守、東小天守、西小天守と天守をつなぐイ・ロ・ハ・ニの渡櫓4棟(附台所)が国宝に指定されています。天守の他にも櫓、門、土塀など重要文化財に指定された70棟を超える建物が現存しており、日本中で江戸時代の姿を最もよく残す城です。
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山頂に築かれた天守は国宝。通し柱がなく、各階ごとに積み上げられたつくりで、関ヶ原の戦いの翌年(1601年)に廃城になった大津城から天守を移築したものとも伝わります。ほかにも天秤櫓、太鼓門及び続櫓、西の丸三重櫓、佐和口多聞櫓、馬屋などが重要文化財に指定されています。また、隣接する玄宮園や楽々園は、江戸時代前期に作庭された大名庭園の傑作として国の名勝に指定されています。
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