日本酒好きなら知っておきたい!酒蔵の魅力と関西のおすすめ酒蔵23選

日本酒好きなら知っておきたい!酒蔵の魅力と関西のおすすめ酒蔵23選

2023年02月08日

The KANSAI Guide

日本酒が好きな方なら、一度はやってみたい酒蔵巡り。
各地の地酒を楽しみつつ、酒蔵の見学や日本酒造りの体験もできるため、酒蔵巡りをすれば日本酒がもっと好きになるはずです。
この記事では酒蔵のことを詳しく知りたい方に向けて、酒蔵の魅力と関西にある個性豊かな酒蔵を紹介していきます。

目次

1. 日本酒の文化が学べる場所「酒蔵」

様々なお酒を醸造・貯蔵する蔵のことを「酒蔵」と呼びます。
ただ、ビールを醸造・貯蔵する場所はビール醸造所やブルワリー、焼酎の場合は焼酎酒蔵と呼び、「酒蔵」は日本酒だけを醸造・貯蔵する蔵のことを意味することが多いです。
酒蔵は日本酒を業者に卸すだけでなく、販売所でその酒蔵の日本酒が直接買えたり、酒蔵の中を見学できたり、試飲が出来たり、醸造体験が出来たりと、お酒好きにはたまらない観光スポットにもなっています。

日本随一の酒どころ・伏見の酒蔵

日本随一の酒どころ・伏見の酒蔵

2. 実は日本で最も日本酒が生産されている「関西」

日本酒発祥の地と伝わる関西。
日本酒といえば、新潟や秋田など東北が有名ですが、実は生産量1位は関西です。
平成28年度の日本酒生産量の1位は兵庫県、2位は京都府と1位と2位に関西の県がランクインしています。※
大手酒蔵メーカーである月桂冠・白鶴・菊正宗の酒蔵も関西にあり、その他にも地域に根付いた昔ながらの酒蔵や時代に合わせた日本酒を造る酒蔵など、個性豊かな酒蔵が関西に集まっています。

3. 個性豊かな酒蔵で日本酒を飲み比べ!関西の酒蔵23選

日本酒が好きな方なら、生産量1位の関西で酒蔵巡りをしてみてはいかがでしょうか。
酒蔵のこだわりが詰まった日本酒を飲み比べ、日本酒の文化を知ることで、さらに日本酒が好きになるはずです。

(1) 歴史ある酒蔵が造る伝統的な味わいを楽しむ!福井の酒蔵2選

ここからは府県ごとに、お勧めの酒蔵を厳選して紹介していきましょう。
まずは本州の中部に位置し、日本海に面する福井の酒蔵から。
日本海へと流れる九頭竜川・日野川などの清らかな水が育んだお米から造られる、すっきりとした味わいやコクの深さが福井の日本酒の特徴です。
福井で酒蔵巡りをするなら外せない、2つの酒蔵を紹介します。

良質な地下水を使った香り高い日本酒が特徴「久保田酒造」

江戸時代から続く歴史ある酒蔵「久保田酒造」。
代表銘柄である「富久駒」は、福井県を代表する酒として知られています。
敷地内に湧き出る、良質な地下水を使った日本酒は香りの高さが特徴です。
年中酒蔵見学が可能だが、11月から2月の時期は日本酒造りをしているので、より楽しむことができます。

熟成古酒が味わえる「株式会社 南部酒造場」

日本酒と言えば、その年に造られた「新酒」が最も美味しいというイメージがあるかもしれません。
しかし、最近では時間をかけて熟成された「熟成古酒」も注目されてきています。
注目が集まりつつある「熟成古酒」造りにも取り組む酒蔵が、「株式会社 南部酒造場」です。
約120年も前から酒造りを続ける「株式会社 南部酒造場」では、昔ながらの製法で造った日本酒を熟成させることで、これまでにない味わいの日本酒を造っています。
珍しい「熟成古酒」を味わいたいなら、ぜひ「株式会社 南部酒造場」へ。

(2) グルメだけでなく日本酒も楽しもう!三重の酒蔵2選

伊勢神宮で有名な三重では、約2000年も前から酒造りが始まりました。
伊勢海老・松坂牛などの豊かな食材に恵まれ、朝廷に食材を納める「御食国(みけつくに)」とも呼ばれていた歴史あるグルメ大国・三重。
そんなグルメ大国としての一面も持つ三重は、数多くの名酒も生み出しています。
三重に訪れたら、グルメだけでなく日本酒も楽しみましょう。

伊勢で鮮度が高い日本酒が飲めるのはココだけ!「伊勢萬 内宮前酒造場」

「伊勢萬 内宮前酒造場」は、伊勢で唯一地酒が飲める酒蔵です。
毎月1日には、その日の早朝に絞ったばかりの「朔日しぼり」が販売され、搾りたてならではの鮮度が高いフルーティーな日本酒が楽しめます。
また、試飲では蔵元しか味わえない「しぼりたて生原酒」を飲む体験も可能。
鮮度が高い日本酒を味わえるのは酒蔵ならでは。

120年以上変わらない製法を続ける日本を代表する酒蔵「大田酒造」

伊賀盆地のほぼ中央に立地し、1892年から酒造りに尽力する「大田酒造」。
酒米へのこだわりのほかに木桶仕込みや蔵内の井戸水を使うなど、120年以上も不変の昔ながらの製法を守り続けています。
寒さが厳しく、周囲の山々が雪化粧を始める酒造りの時期は、蔵に泊り込んで昼夜問わず醪(もろみ)の温度管理を徹底。
少量ずつ・低温発酵で丁寧に醸すことで、主力銘柄の「半蔵」にふさわしい華やかで芳醇なテイストが生み出されています。

その美味しさは県内の新酒品評会において、常に上位の賞を受賞するだけでなく、「G7伊勢志摩サミット2016年」のワーキングディナーでは、「純米大吟醸 半蔵」が乾杯酒として各首脳の盃に注がれるという最高の名誉も獲得。名実ともに日本を代表する酒蔵のひとつです。

(3) 琵琶湖周辺の酒蔵ならココ!滋賀の酒蔵2選

日本最大の湖・琵琶湖の周辺には40ほどの酒蔵があり、酒蔵巡りにもピッタリな滋賀。
山々に囲まれた琵琶湖周辺は稲作も盛んに行われていて、良い水と良い米に恵まれ、美味しい日本酒がたくさん作られています。
そんな滋賀の地酒を楽しめる酒蔵を紹介していきましょう。

創業から本物の味を追求し続ける「川島酒造」

琵琶湖の西岸に位置し、銘酒「松の花」で有名な「川島酒造」。
地元農家が生産した良質なお米と、平成の「名水百選」に選ばれた自家井戸で組み上げた水から造る、こだわりの日本酒は絶品です。
創業1865年から本物の味を追求し続ける酒蔵へ、ぜひ訪れてみてください。

宮中にもお酒を献上する格式高い酒蔵「蔵元 藤居本家」

古代から続く宮中行事である「新嘗祭(にいなめさい)」の御神酒(おみき)を献上している、格式高い酒蔵「蔵元 藤居本家」。
幻のお米を使った「渡船」などの珍しい日本酒から定番の日本酒まで、幅広く取り揃えているので、「蔵元 藤居本家」に訪れれば好みの日本酒が見つかるはずです。
酒蔵見学では、国の登録有形文化財にも指定されている大正時代の酒蔵の中を、案内付きで回れます。

(4) 伏見だけじゃない!大手メーカーの酒蔵もある京都でおすすめの酒蔵2選

日本酒生産量で上位に名を連ねる京都。
京都といえば、兵庫の灘と並ぶ日本随一の酒どころである「伏見」が有名ですが、伏見以外の地域にも数多くの酒蔵が点在しています。
伏見の酒蔵と合わせて巡りたい、京都の酒蔵を3つに厳選してご紹介。

試飲と見学だけでなく酒造り体験もできる「ハクレイ酒造」

海と山に囲まれた土地で、1832年から続く「ハクレイ酒造」。
超軟水でありながら甘口・辛口にもなる不思議な水と、創業当時から続く伝統的な醸造方法で造られた、すっきりした口当たりの味わいが特徴です。
「ハクレイ酒造」では、試飲と酒蔵内の見学だけでなく、酒造り体験も可能。

酒好きなら誰もが知っている名酒の酒蔵「月桂冠大倉記念館」

日本でお酒を飲む人なら知らない人はいないほど有名な「月桂冠」。
「月桂冠」の酒蔵は、兵庫の灘と並ぶ日本随一の酒どころとして有名な伏見にあります。
「月桂冠大倉記念館」に訪れたら、見学ツアーには必ず参加しましょう。
月桂冠の歴史が感じられる資料や、江戸時代から伝わる用具類が展示された博物館を観られたり、利酒が楽しめたりと、月桂冠と日本酒の文化を深く知る体験ができます。

(5) 日本酒も集まる天下の台所・大阪の酒蔵2選

昔から天下の台所と呼ばれるほど、様々な食材が集まる大阪。
現在もご当地グルメがたくさんあり、美味しいものを食しに訪れる観光客も少なくありません。
そんなグルメの街・大阪には酒蔵も数多くあり、「食い倒れ」ならぬ「飲み倒れツアー」として酒蔵を巡ってみてはいかがでしょうか。

日本食以外にも合う日本酒が特徴!「大門酒造」

1826年に創業し、濃厚辛口で料理を引き立たせる日本酒造りを今も続けている「大門酒造」。
日本食だけでなく、世界各国の料理とも合うように造られているため、お土産にもピッタリです。
試飲もできる酒蔵見学や、利酒体験と季節の旬な料理を味わえるプライベートツアー、ライブミュージックを楽しみながらお酒と料理を楽しめるイベントなど、色んな形で日本酒を楽しめる取り組みも行っているため、タイミングがあったら積極的に参加してみましょう。

手作りに徹しているからこそ生まれる上質な味わいが特徴「浪花酒造」

手作りに徹した酒造りで生まれる味わいが評判の「浪花酒造」。
全国新酒鑑評会では何度も金賞を受賞していて、専門家からも高い評価を受けています。
酒蔵見学では手造りしている工程が見られる、貴重な体験ができます。
国の登録有形文化財に指定されている酒蔵の敷地内にある成子家住宅も文化財に指定されており、こちらも見学可能。
日本酒と一緒に大正ロマンを感じる建物も楽しんでみてはいかがでしょうか。

(6) 生産量第1位!日本随一の酒どころ・兵庫の酒蔵4選

日本酒、そして日本酒の原料である酒米の生産量が全国1位の兵庫。
生産量が多い兵庫には、当然ながら数多くの酒蔵が集まっています。
地域に根付いた個性豊かな酒蔵から、大手酒造メーカーの酒蔵まであり、多種多様な日本酒が楽しめます。

専門家から高い評価を受け続ける酒蔵「此の友酒造」

地域の料理に合う日本酒を、地域の水とお米で造り続ける「此の友酒造」。
全国新酒鑑評会で9年連続金賞を受賞し、大阪国税局燗酒鑑評会でも15年連続で優秀賞を受賞している、専門家からも評価が高い酒蔵です。
高級酒とも呼べる「純米大吟醸」はもちろん、晩酌向きのお手頃な日本酒も醸造しているため、本格志向の方だけでなく、日本酒を飲み始めたばかりの方でも楽しめます。

オール淡路島にこだわる酒蔵「千年一酒造」

淡路島にあるたった2つの酒蔵のうちの1つ「千年一酒造」。
水もお米も淡路島産を使い、「オール淡路島」にこだわる酒蔵です。
歴史を感じる雰囲気の中で、淡路島産の日本酒を無料で試飲できるのも嬉しいポイント。
淡路島産の素材にこだわった日本酒はお土産にもピッタリです。

日本酒本来の味わいが特徴「壺坂酒造」

江戸時代から酒造りを続ける「壺坂酒造」
「壺坂酒造」の日本酒は、お米の味を大切にした、柔らかくまったりした味わいが特徴です。
自然発酵させる酵母の仕込みや時間をかけて絞り出す「袋絞り」など、こだわりの工程で日本酒本来の味を出しています。

日本随一の酒どころの老舗酒蔵「櫻正宗」

伏見と並ぶ日本随一の酒どころと言われる「灘」にある酒蔵「櫻正宗」。
全国に百もあると言われる「正宗」という銘柄を最初につけた酒蔵でもあります。
記念館「櫻宴」では、伝統的な酒造りの道具が見られるだけでなく、スープに日本酒を使った「ポン酒鍋」が味わえるダイニングもあり、「櫻正宗」の酒蔵ならではの体験ができます。

(7) 世代を超えた強いこだわりが美味しい日本酒を産む!奈良の酒蔵2選

奈良時代の首都・平城京では、既に神事に必要な御神酒を造られていたと伝わっています。
酒造りの長い歴史を持つ奈良には、こだわりが強い酒蔵が多く、造り手の思いが伝わる日本酒に出会えるはずです。

300年以上続くこだわりが感じられる酒蔵「喜多酒造」

1718年に創業し、こだわりの日本酒を造り続ける酒蔵「喜多酒造」。
創業者である喜多利兵衞(きたりへい)は、生来のこだわり者で自身が納得いくまで旗揚げしませんでした。
そのこだわりと意志は代々伝わり、300年以上経った今も「美味しいお酒」にこだわり続けています。
「喜多酒造」が考える美味しいお酒とは、「造り手の思いが飲む人の心に伝わるお酒」。
300年も続くこだわりを感じられる「美味しいお酒」を味わいに、「喜多酒造」へ訪れてみてはいかがでしょうか。

純米酒好きなら訪れるべき酒蔵「奈良豊澤酒造」

創業以来、手造りにこだわり続けている「奈良豊澤酒造」。
純米酒には特に力を入れていて、「奈良豊澤酒造」で生産する酒の8割が、純米酒以上の「特定名称酒」で占められています。
純米酒が好きな方なら、訪れるべき酒蔵です。

(8) 地元の名産品を活かした和歌山の酒蔵2選

和歌山にも地域に根付く昔ながらの酒蔵は多く、多種多様な日本酒を楽しめます。
それだけでなく、和歌山の美味しい梅を活かした梅酒を楽しめる酒蔵があることも和歌山の特徴です。
日本酒だけでなく梅酒も好きな方は、和歌山の酒蔵も巡ってみましょう。

新たな酒文化を発信し続ける「平和酒造」

1928年に創業し、人気の日本酒「紀土」で知られる蔵元「平和酒造」。
高野山から流出した良質な伏流水で仕込んだ日本酒は、口当たりが優しく・キレが抜群です。

和歌山の玄関口である南海和歌山市駅前の商業施設「キーノ和歌山」でショップ&バー「平和酒店」を手掛けたり、東京へはできたてのどぶろくを堪能できるブルワリーパブ「平和どぶろく兜町醸造所」も出店。
酒造りとともに新たな酒文化の発信拠点を構え、日本酒のある生活の喜び・楽しさを現在進行形で開拓し続けています。

日本酒と一緒に梅酒も楽しめる、和歌山ならではの酒蔵「中野BC」

日本酒だけでなく梅酒も有名な「中野BC」。
和歌山の名産品である梅を使い、じっくり熟成された梅酒は、スモーキーさと渋みが特徴で、ウイスキーに梅の旨味が加わっているような味わいが楽しめます。
日本酒だけでなく、和歌山生まれ・和歌山育ちの梅酒も味わってみてはいかがでしょうか。

(9) ご当地グルメに合う日本酒が魅力的!鳥取の酒蔵2選

土地の風土と料理に合わせた酒造りが行われている鳥取。
鳥取の日本酒は地元の料理に合うように進化を遂げていて、すっきりした飲み口に奥行き深いコクが特徴です。
鳥取ならではの日本酒を飲み比べに、酒蔵を巡ってみましょう。

様々な体験で日本酒を楽しめる「千代むすび酒造」

人気の観光スポットである「水木しげるロード」や「妖怪神社」からほど近い場所にあり、観光の合間に立ち寄りやすい「千代むすび酒造」。
投票で人気の日本酒を決めるイベントを開催したり、月ごとに酒米を変えて日本酒を造ったりと、様々な取り組みをしている酒蔵です。
酒蔵見学・試飲だけでなく、自分の手で日本酒をボトルに詰める体験もできます。

地酒と新しい日本酒が味わえる「稲田本店」

鳥取の中心である米子に構える酒蔵「稲田本店」。
「稲田本店」では地元の地酒文化を守りつつ、新しい試みにも挑戦し続けています。
1931年にはどこにもなかった「冷用酒」を発売したり、鳥取原産の酒米「強力」を使った吟醸酒を造ったりと、「稲田本店」に行けば新しい発見があると思わせる酒蔵です。

(10) 歴史と伝統を守り続ける徳島の酒蔵2選

豊かな自然に育まれた地酒が多い徳島。
甘口・辛口・濃厚・淡麗と、様々な味わいを持つ日本酒を造っている、徳島の酒蔵を巡ってみましょう。

日本酒ビギナーでも満喫できる!「本家松浦酒造」

1200年代に水軍として活躍した松浦党をルーツに持つ「本家松浦酒造」。
長い歴史を持つ一族が経営している酒蔵では、歴史的に貴重な品々も展示されていて、日本酒だけでなく日本の歴史も学べます。
もちろん、「本家松浦酒造」の魅力は、その長い歴史だけではありません。
日本酒をあまり飲まない人でも飲みやすい純米酒や、徳島の果実を使った「ゆず・すだち・青みかん・うめ」などのリキュールも魅力の一つ。
日本酒をあまり飲んだことがないパートナーと訪れても楽しめる酒蔵です。

食事の名脇役を造り続ける「斎藤酒造場」

徳島県徳島市にある「斎藤酒造場」。
こちらでは一級河川・吉野川の支流にあたる、鮎喰川の伏流水を使って酒造りが行われています。
中口からやや甘口の日本酒は飲みやすく、鮎喰川の軟水の恩恵を存分に生かしたすっきりとした味わい。
軟らかい口当たりが特徴で、和食はもちろん、洋風のメニューとのペアリングも大いに期待できる銘酒です。

定番商品の他にも、徳島県の名産である阿波和三盆糖がベースの「黒蜜リキュール」、日本酒を長期熟成させた「純米古酒」など個性派の展開にも力を入れ、今も昔も変わらず食事の名脇役として欠かせない酒造りに邁進しています。

まとめ

この記事では、日本酒を醸造・貯蔵する酒蔵の魅力と、ぜひ訪れてほしい関西の酒蔵を紹介してきました。
日本酒が好きな方は、個性豊かな酒蔵が集まる関西で酒蔵を巡る旅をしてみてはいかがでしょうか。

最終更新 :
  • HOME
TOP