「百世(ひゃくせい)の安堵(あんど)」~津波と復興の記憶が生きる広川の防災遺産~
2022年02月01日
広川町(ひろがわちょう)の海岸は、松が屏風のように立ち並び、見上げる程の土盛りの堤防が海との緩衝地を形づくり、沖の突堤、海沿いの石堤と多重防御システムを構築しています。堤防に添う町並みは、豪壮な木造三階建の楼閣がそびえ、重厚な瓦屋根、漆喰(しっくい)や船板の外壁が印象的な町家が、高台に延びる通りや小路に面して軒を連ね、避難を意識した町が築かれています。江戸時代、津波に襲われた人々は、復興を果たし、この町に日本の防災文化の縮図を浮び上らせました。防災遺産は、世代から世代へと災害の記憶を伝え、今も暮らしの中に息づいています。
和歌山県 広川町
主な構成文化財
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